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日本人パイロット室屋義秀が、日本で悲願の初優勝!
2016年6月4日(土)の予選は、昨年から待ち望んでいたファンや初めてのエアレース観戦を楽しみにしていたお客さんを嘲笑うかのように強風と高波の影響を受け、中止となってしまいました。
しかし、5日(日)の決勝は穏やかな天候でパイロンも安定性を保ったまま、無事に世界最速のレースは開催されました。
予選がなくなったことで、マスタークラスの「ROUND OF 14」はワールドランキングに沿った組み合わせでスタートすることになりました。
ヒート2で日本人パイロットの室屋義秀(Team Falken/43歳)、最初の登場。
会場は母国選手の活躍を期待して沸き上がりますが、演出用のスモークが発煙しなかったというトラブルのため、1秒のペナルティを課せられました。
しかし、1対1で行う「ROUND OF 14」の対戦相手、ランキング4位のピート・マクロード選手(Team Garmin/32歳)がゲート通過ミスやオーバーGなどでDNFに。結局そのミスに助けられ、室屋選手の勝利となりました。ひとまず、ファンも一安心です。
※オーバーG=安全性のため制限されている最大負荷10Gを超える反則
※DNF=Did Not Finish(ゴールできないこと)
続く「ROUND OF 8」、室屋選手は絶好調ランキング1位のマティアス・ドルダラー選手(Matthias Dolderer Racing/45歳)との対戦。
厳しい戦いになるかと思われましたが、室屋選手は攻めのフライトで1分04秒610の好タイムを叩き出し、ドルダラー選手にプレッシャーをかけます。
その甲斐あってか、対するドルダラーは、オーバーGでDNFとなり、失格。室屋選手の決勝進出が決まりました。
室屋選手は「ROUND OF 8」、最高タイムで1位通過でした。
こうなるともう、室屋選手の優勝に会場の期待は一気に高まりますね。
迎えた決勝「FINAL 4」、「ROUND OF 8」の好調そのままに、再び1分04秒台を叩き出し、2位をわずか0.1秒差で抑え、見事優勝!
レッドブルエアレース参戦8年目にして初の快挙を果たしました!
2位はマルティン・ソンカ選手(Team Sonka/38歳)、3位はカービー・チャンブリス選手(Team Chambliss/56歳)。
室屋選手は、この第3戦に勝ったことで、ワールドランキングのポイントを18Pとし、4位に浮上しました。
「0.1秒差はファンの方々の後押し」
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室屋選手はレース後の記者会見で、「ソンカ選手との0.1秒差はファンの方々の後押しで成し遂げられました!」と会場やテレビの前で応援してくれていたファンの方々への感謝の意を述べています。
昨年は初の母国開催で気合いが空回りして良い結果が残せず、今年も出だしでトラブルもありましたが、そこからはメンタルトレーニングによって向上した冷静さや集中力と会場の熱い応援による素晴らしいフライトを見ることができました。
2014年は総合9位、昨年は総合6位、そして今回の初優勝と、上り調子で来ているので、この勢いのままワールドチャンピオンになってくれることを期待して、残り5戦をみんなで応援していきましょう!
今回の優勝もそうですが、本当にワールドチャンピオンになったら、室屋選手の地元福島の人たちへの励みにもなりますね、きっと。
今年は天候の影響もあったかもしれませんが、公表された来場者数は2日間で9万人。昨年の12万人を大きく下回りました。2017年はまだわかりませんが、また日本で開催されることを期待しています。
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